筑波大学(前期日程)の地理対策

本記事では筑波大学(前期日程)の地理対策について記載しています。

筑波大学の地理は学群・学類によって配点や試験時間が異なります。

学群配点
社会・国際(社会・国際総合)800
人文・文化(人文)600
総合選抜(文系)500
人文・文化(比較文化)400
人間(教育・心理・障害科)265
人文・文化(日本語・日本文化)、生命環境(地球)200
生命環境(生物資源)150


試験時間は120分です。

筑波大学の入試情報

筑波大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で4つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
・地形図の読図
400字以内の論述問題
・地形図の読図
400字以内の論述問題
・地形図の読図
400字以内の論述問題
・アジアの自然災害
400字以内の論述問題
・日本の都市の気候
400字以内の論述問題
・各貯水体の水資源の特徴
400字以内の論述問題
・エネルギー
400字以内の論述問題
・ヨーロッパの都市問題
400字以内の論述問題
・世界の三大宗教の分布や重なりにみられる特色
400字以内の論述問題
・日本の工業立地
400字以内の論述問題
・食文化と食糧問題
400字以内の論述問題
・ヨーロッパ全体の農業にみられる地域的特徴
400字以内の論述問題

世界各地の地形、気候、産業、文化などを総合的に理解し、資料の読み取りを通して論理的に説明する力が求められる試験です。
難問が続くような構成ではありませんが、標準からやや難レベルの良問が多く、複数の資料を組み合わせて状況を把握する思考力が問われます。
地図、統計表、グラフ、写真など多様な資料が出題されるため、単純な暗記だけでは対応が難しく、資料から読み取れることを自分の言葉で整理する力が重要になります。

●対策
単独の知識を問う問題よりも、複数の情報を関連づけて説明させる設問が多い点が挙げられます。
たとえば、農業の立地と気候の特徴を関連づける問題や、人口分布と都市化率の違いを読み取る問題、水資源の豊富さが産業にどう影響するかを統計から分析する問題など、地理的事象を因果関係で説明する力が求められます。
つまり、地理の「覚えるべき知識」を土台としながら、その知識を使って資料を読み解く応用力が必要となる試験です。

まず基本事項の確認をしましょう。
気候の成因、地形の特徴、自然環境と生活の関係、農業や工業の立地条件、交通網の発達、都市化の進行など、教科書レベルの基礎を体系的に押さえることが重要です。
特に、気候区分と気候グラフ、地形図の読み取り、人口ピラミッドや貿易統計といった基本資料は、筑波大学で頻繁に活用されるため、確実に理解しておく必要があります。
これらの基礎を押さえた上で、各地域の特色を比較したり、時代の変化に注目したりすることで思考の幅が広がり、記述力の向上にもつながります。

次に重要なのが、資料の読み取り練習です。
筑波大学の地理では、初見資料が当たり前のように出題されるため、初めて見る資料でも落ち着いて分析できる力が求められます。
気候グラフから気候区分を判断したり、河川の流域面積や高低差から河川の性質を推測したり、生産量の推移から産業の変化を読み取ったりする練習を積むことが必要です。
資料読み取りのコツは、資料の軸や単位にまず注目し、そこから特徴を言語化することです。
その後、地理知識と結びつけて結論を導くことで、採点者に伝わる論理的な解答になります。

過去問演習も非常に重要です。
筑波大学の問題は、資料の組み合わせ方や記述の問われ方が似ているため、過去問を数年分解くことで、出題形式に慣れ、必要な思考プロセスが身につきます。
最初は時間をかけて資料を丁寧に読み、模範解答と比べながら、どの情報を使って答えを組み立てているのかを確認します。
その後、制限時間を設けて本番同様に解き、資料の読み取りスピードと記述のまとめ方の両方を鍛えていくことが大切です。
過去問でつまずいた資料形式があれば、類似の問題を参考書や問題集で補強すると、安定して対応できるようになります。

総合すると、筑波大学の地理は、基礎知識と資料読解力、そして短くまとめる記述力の三つがそろえば高得点を狙える試験です。
暗記だけでは対応できない部分が多いため、知識を使って資料を分析する練習を日頃から積むことが合格への近道となります。
基礎を確実に押さえ、資料から読み取れる情報を素早く整理し、簡潔に説明できるようになれば、筑波大学の地理に十分対応できる実力が身につきます。

難関国立大学対策のまとめはこちら!↓

\ 最新情報をチェック /