九州大学(前期日程)の物理対策

本記事では九州大学(前期日程)の物理対策について記載しています。
試験時間は2科目で150分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。
九州大学の入試情報
九州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・2つの振り子の衝突(45点) 設問×2 | ・円弧につながる斜面上をすべる小物体の運動、水面に浮かぶ浮きの単振動(45点) 設問×3 | ・サイクロイド曲線状の物体の運動(45点) 設問×3 |
| 2 | ・電場と磁場中での荷電粒子の運動、一様でない磁場中を動く長方形コイル(40点) 設問×2 | ・コイルに生じる誘導起電力、コイルに蓄えられるエネルギー、相互誘導(40点) 設問×3 | ・コンデンサーを流れる交流電流、自己インダクタンス、RLC直列交流回路(40点) 設問×3 |
| 3 | ・カルノーサイクル(40点) 設問×3 | ・ドップラー効果、超音波流速計(40点) 設問×2 | ・断熱圧縮過程の気体の分子運動論、音速の導出(40点) 設問×2 |
出題される分野の傾向としては、第1問に「力学」、第2問に「電磁気」、第3問に「熱力学または波動」が並ぶのが通例です。
特に「熱力学」の分野では、「熱サイクル(たとえばカルノーサイクルなど)」が非常に頻出です。
ただし、熱力学以外にも波動や場合によっては原子/量子、複合テーマなど応用的な内容が混ざることもあるため、どの分野が来ても対応できる準備が必要です。
問題の形式としては、文字式を用いた計算問題が中心です。複雑な条件設定、複数ステップの計算、そして導出過程・途中式の記述を求められる問題も少なくありません。
近年では難易度がやや上がっているという声もあり、単に公式をあてはめるだけではなく、状況を読み取って条件を整理し、物理原理を正しく使う思考力が強く求められる傾向があります。
●対策
まず、教科書レベルの「力学」「電磁気」「熱力学/波動」の基礎を確実におさえておくことが出発点です。
基本公式や定義、典型問題の解法パターンを迷わず使えるようにしておきます。
特に熱サイクルのような頻出テーマは優先して習得してください。
次に、応用問題や複雑な条件設定の問題に慣れておくことが重要です。
過去問や市販の入試演習問題を使って、条件整理 → 公式選択 → 計算 → 導出過程の記述、という一連の流れをスムーズに行えるようにしておきます。
特に途中式や理由を書き出す訓練をすることで、部分点を取りやすくなります。
時間配分の感覚を身につけることも大切です。
物理だけでなくもう1科目を同日に解く可能性もあるため、75分という限られた時間で「読む・考える・書く」をこなせるよう、過去問を本番形式で何度も解いておくとよいでしょう。
また、苦手分野をつくらず、できるだけ広範囲に対応できるよう準備しておくことが重要です。
たとえ「過去あまり出なかった分野」であっても、出題の可能性はゼロではないので、波動・熱力学の応用、原子・量子の基礎なども余裕があれば網羅しておくと安心です。
最後に、過去問演習と傾向分析を徹底してください。
複数年分の本番問題に触れ、どのようなテーマ・分野がよく出るか、どのようなミスをしやすいか、時間の使い方はどうかといった情報を、自分なりにメモ・分析しておくと、直前期の学習がぐっと効率よくなります。
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