九州大学(前期日程)の地理対策

本記事では九州大学(前期日程)の地理対策について記載しています。
試験時間は90分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。
九州大学の入試情報
九州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で2つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・愛媛県西条市の地域調査(50点) 1. 100字以内の論述問題 2. 100字以内の論述問題 3. 200字以内の論述問題 | ・洪水と水害(50点) 1. 100字以内の論述問題 2. 180字以内の論述問題 3. 200字以内の論述問題 | ・工業生産と企業活動(50点) 1. 200字以内の論述問題 2. 120字以内の論述問題 3. 200字以内の論述問題 |
| 2 | ・アフリカの地誌(50点) 1. 国名を答える×4 2. 150字以内の論述問題 3. 150字以内の論述問題 4. 150字以内の論述問題 | ・西アジアと中央アジアの地誌(50点) 1. 150字以内の論述問題 2. 180字以内の論述問題 3. 220字以内の論述問題 | ・ラテンアメリカの農業と社会(50点) 1. 国名を答える×5 2. 180字以内の論述問題 3. 180字以内の論述問題 4. 200字以内の論述問題 |
設問形式は、論述が中心となっており、100〜200字程度の記述問題が複数問出題されるのが特徴です。
選択式や語句記述問題が混ざることもありますが、大問数が少なく、論述の配分が高いため、知識だけでなく思考力・表現力が問われやすい構成となっています。
出題される内容は比較的幅広く、高校地理で学ぶ「自然地理」「人文地理」「地域地誌」「環境・資源・人口・産業」など、多方面からまんべんなく問われる傾向があります。特定の地域・テーマに偏ることなく、地理の総合力が問われやすいようです。
ただし、大問が2題と少ないため、苦手な分野を残しておくと、その分野が出題されたときに大きく失点するリスクがあります。出題テーマが偏ることもあるので、全分野の安定感が重要です。
●対策
まず、地理の教科書レベルの自然地理(地形・気候・水文・自然災害など)、人文地理(人口・都市・産業・資源・交通など)、世界各地域の地誌、現代的な環境・地理条件と人間活動の関係を漏れなく復習することが大前提です。
単語や定義だけでなく、「なぜその地形ができるか」「気候や地形の条件が社会や産業にどう影響するか」といった背景・因果関係まで理解することで、論述での説得力が高まります。
次に、論述対策として「論理的な文章構成の練習」を重ねることが大切です。
出題形式が記述・論述中心なため、「結論 → 根拠(地理的事実やデータ) → 補足・背景/影響」の構成で、自分の言葉で整理する訓練を普段から行うと良いでしょう。
特に与えられた地域・現象の地理条件+人間活動の関連性を問うような設問に備えるため、単なる知識だけでなく「思考 → 表現」の流れを鍛えることが重要です。
また、出題の可能性がある多様なテーマに対応できるよう、地図・図表・統計・グラフなどを使った問題への慣れも必要です。
地域比較、環境・資源・人口・産業など社会との関連、自然災害や気候変動など、幅広い切り口での設問が想定されるため、「資料読み取り → 考察 → 記述」の流れを繰り返し練習することで対応力がつきます。
さらに、時間配分の練習も欠かせません。90分で大問2題、しかも論述中心という構成なので、一問にかける時間と見直しのバランスをしっかり意識する必要があります。
過去問を本番形式で解き、「どの設問から解くか」「書きやすさ・得点しやすさで順序を考える」など、自分なりの解答戦略を確立しておくとよいでしょう。
最後に、過去問演習と傾向分析をしっかり行うことをおすすめします。
配点、出題形式、設問のテーマ、傾向などを複数年分通して確認し、「どの分野がよく出るか」「どの形式で問われやすいか」「自分の弱点はどこか」を把握することで、効率よく得点力を磨けます。
九州大学の地理は、「知識」だけでなく「思考力」「分析力」「表現力」「時間管理」のすべてが求められる科目です。地形や気候、地域と社会の関係などの幅広い地理の視点を整理しながら、論理的に書く訓練を重ねることで、安定した得点を狙えるようになると思います。
旧帝大対策のまとめはこちら!↓

