九州大学(前期日程)の世界史対策

本記事では九州大学(前期日程)の世界史対策について記載しています。
試験時間は90分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。
九州大学の入試情報
九州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で3つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・1~17世紀のインド洋交易の変遷(30点) 600字以内の論述問題 | ・15~20世紀のヨーロッパ絵画(30点) 550字以内の論述問題 | ・19~20世紀後半東欧・中東諸国における青年将校反乱(30点) 500字以内の論述問題 |
| 2 | ・ヨーロッパの「ドラゴン」関連史(40点) 1-1. 空所補充問題 1-2. 空所補充問題 2. 選択問題 3-1. 記述説明問題(100字以内) 3-2. 一問一答問題 3-3. 一問一答問題 4. 空所補充問題 5-1. 一問一答問題 5-2. 一問一答問題 6-1. 一問一答問題 6-2. 一問一答問題 7-1. 一問一答問題 7-2. 記述説明問題(30字以内) | ・ユダヤ人関連史(40点) 1-1. 一問一答問題 1-2. 空所補充問題 2. 選択問題 3. 省略 4. 空所補充問題×5 5-1. 一問一答問題 5-2. 130字以内の論述問題 5-3. 170字以内の論述問題 | ・古代インドと仏教の伝播(40点) 1. 一問一答問題 2. 120字以内の論述問題 3. 一問一答問題 4-1. 空所補充問題 4-2. 記述説明問題(60字以内) 5-1. 一問一答問題 5-2. 一問一答問題 6-1. 空所補充問題 6-2. 選択問題 7. 120字以内の論述問題 |
| 3 | ・世界史上の「集団」(30点) 1. 空所補充問題×3 2. 一問一答問題 3-1. 一問一答問題 3-2. 選択問題 4. 一問一答問題 5-1. 一問一答問題 5-2. 一問一答問題 5-3. 空所補充問題 6. 年代整序問題 7-1. 一問一答問題 7-2. 一問一答問題 8. 一問一答問題 9. 一問一答問題 | ・「戦争」関連史(30点) 1-1. 一問一答問題 1-2. 一問一答問題 2-1. 一問一答問題 2-2. 一問一答問題 3-1. 一問一答問題 3-2. 選択問題 4. 空所補充問題×2 5-1. 一問一答問題 5-2. 選択問題 5-3. 一問一答問題 5-4. 空所補充問題 6. 一問一答問題 7-1. 一問一答問題 7-2. 一問一答問題 | ・迫害、抑圧に対する抵抗と反乱の歴史(30点) 1. 一問一答問題 2. 一問一答問題 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題 7. 一問一答問題 8. 一問一答問題 9. 選択問題 10. 一問一答問題 11. 一問一答問題 12. 選択問題 13. 一問一答問題 14. 一問一答問題 15. 一問一答問題 |
過去問や受験報告によると、出題は大問3題構成が基本で、設問形式は語句記述、小論述、時には資料(地図・年表・統計・図版など)読解を含む問題も混ざるようです。
出題内容としては、古代〜現代にわたる通史が幅広く対象とされ、中世以降、近代・現代史の比重が比較的高めとの分析があります。特に「大航海時代」「環大西洋革命」「植民地主義」「帝国主義」「世界大戦」「冷戦」「国際秩序の変化」「脱植民地化と独立運動」など、世界規模の変動を扱ったテーマがよく出題される傾向です。
また、単なる年表・事実記述だけでなく、「なぜそのような展開になったのか」「どのような影響があったか」「複数地域・国を比較・対比する形で問う」「時代をまたぐ世界史の流れを捉える」といった論述が重視され、知識の単なる暗記ではなく、思考力・分析力・記述力が求められる出題が多いようです。
●対策
まず、通史を広く深く抑えておくことが前提です。
古代〜現代まで、主要な文明、帝国、革命、戦争、冷戦・国際体制の変遷、脱植民地化、新興国の登場などの世界の歴史の大きな流れを、「出来事 → 背景/原因 → 結果/影響」という構造で整理しておきます。
その際、地域をまたぐ比較や、因果関係の理解も意識してください。
次に、頻出テーマとなっている近世から現代にかけての「西欧の発展・帝国主義」「世界大戦」「冷戦」「脱植民地化」「グローバル経済の形成」などを中心に、背景・経過・結果を詳しく復習します。
ただ「何年に○○が起きたか」だけでなく、「なぜそのような流れになったか」「世界にどんな影響を与えたか」まで含めて整理しておくことで、論述問題に対応しやすくなります。
論述対策も重視すべきです。
設問によくあるスタイルとして、「複数国・地域の関係性を比較」「時代や制度の変化の意味を論じる」「与えられた資料や史料をもとに考察する」ものがあります。
こうした問いには「結論 → 根拠(事実・制度・背景) → 補足/影響」の構成で、論理的に、かつ簡潔に書く訓練を日ごろから繰り返すのが効果的です。
資料読み取り問題への備えも重要です。
地図、統計、年表、図表などが出る可能性がありますので、それらを分析する力をつけるため、教科書だけでなく資料集・地図帳・世界史問題集で「資料→問い→考察→記述」のトレーニングを行うと良いでしょう。
時間配分のシミュレーションも忘れずに。
大問数が多く、論述・記述・資料読解が混ざるため、試験本番では時間が足りなくなりやすいです。過去問を使って「構文把握・設問理解」「論述」「見直し」のバランスを意識し、どの順番で解くか、自分なりの戦略を確立しておくと安心です。
最後に、過去問演習と分析を徹底してください。
九州大学は過去問・解答例を大学公式で公開しており、実際の出題形式や難易度、問いの傾向を把握できます。
過去 5〜10 年分を通して分析し、「よく出る時代・地域」「頻出テーマ」「設問の形式や論述の傾向」「自分の苦手な分野」を洗い出すことで、効率よく対策を練ることができます。
九州大学の世界史は、広い知識だけでなく、「歴史を見る視点」「思考力」「表現力」「資料読解力」「時間管理力」を総合的に問われる科目です。
通史の理解、論述練習、資料分析、過去問演習をバランスよく継続することで、安定した得点を狙える実力をしっかり養えると思います。
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