筑波大学(前期日程)の数学対策

本記事では筑波大学(前期日程)の数学対策について記載しています。

筑波大学の数学は学群・学類によって配点や試験時間が異なります。

学群配点
社会・国際(社会・国際総合)800
情報(情報科)700
総合選抜(理系Ⅲ)600
総合選抜(文系・理系Ⅰ・Ⅱ)、理工(数・物理・工学システム・化・応用理工・社会工)500
生命環境(地球)、情報(情報メディア創成)400
生命環境(生物・生物資源)、医(医)300
人間(教育・心理・障害科)265
医(医療科)200


試験時間は120分です。

文系、社会・国際総合は大問1~3のいずれか2題を解答、理系、教育・心理・障害科学、生物・生物資源・地球・数学・物理・化学・応用理工・工学システム・社会工・情報科学・情報メディア創成・医学・医療科学は大問1~3のいずれか2題と大問4~6のいずれか2題の計4題を解答します。

筑波大学の入試情報

筑波大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で6つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
1・三角関数を含む方程式、等比数列、除法の性質と整数の分類
設問×4
・平面ベクトルの内積
設問×3
・接線と法線、関数の増減と極値
設問×3
2・高次方程式、除法の性質と整数の分類
設問×3
・指数・対数不等式、面積
設問×3
・面積
設問×3
3・円と直線(円と曲線)
設問×3
・接線・法線
設問×3
・空間ベクトルの内積
設問×3
4・複素数の図形への応用、楕円
設問×3
・曲線の媒介変数表示、面積
設問×3
・定積分と不等式
設問×3
5・無限等比級数、関数の増減と極値
設問×3
・関数の増減と極値
設問×2
・定積分で表わされた関数、関数の極限
設問×3
6・体積、最大値・最小値
設問×3
・複素数の図形への応用
設問×3
・複素数の図形への応用
設問×3

標準からやや難レベルの良問が中心で、典型的な解法を確実に再現できる基礎力と、丁寧に論理を示す記述力があれば合格点に十分届くタイプの試験です。
出題は微分積分、確率、数列、ベクトルや図形など幅広く、毎年バランスよく配置されるため、どれか一分野に苦手を残してしまうと得点が安定しません。
また、計算量が多い問題も多く、特に微積やベクトルでは式変形や条件整理に時間を取られやすいため、普段から正確で素早い計算力を鍛える必要があります。

●対策
まず重要なのは、全範囲の基礎固めです。
筑波の問題は典型問題を少し発展させた構成が多いため、青チャートの重要例題や基礎問題精講レベルを確実に理解しておくことが有効です。
これらの基礎が固まっていれば、初見の問題でも解法の方向性が見えやすくなります。

微分積分は頻出で、増減や極値、面積・体積、置換積分などの標準テーマが扱われます。
数列は階差数列や特性方程式が中心で、パターンの認識が重要です。
ベクトルや図形では、条件を座標や内積に落とし込んで整理する力が必要で、こちらも計算量が多いため日頃の積み重ねが得点を左右します。

筑波大学の数学は記述式であり、部分点が取りやすい反面、論理が不十分だと大きな減点につながります。
途中式を省略しすぎず、どのような意図でその式を導いたのか、なぜその操作が成り立つのかを丁寧に書くことが大切です。
計算結果だけを書いてしまう傾向は特に注意が必要で、根拠を伴った記述が得点の安定につながります。
また、増減表や場合分けの条件など、解答の根拠となる部分も積極的に書いていくことが評価されます。

過去問演習は筑波対策でも非常に効果的です。
筑波大学は出題の形式やレベルが大きく変わらないタイプの大学であるため、過去問を解くことで出題のクセや誘導の使い方に慣れることができます。
最初は時間無制限で丁寧に解き、考え方を確認し、二周目以降は本番と同じ時間で解いて実戦力を高めていくと効果的です。
解けなかった問題や不安の残る分野については類題を追加して補強し、同じテーマが出題された際に確実に得点できる状態をつくっておくことが大切です。

筑波大学の合格ラインはおおむね六〜七割程度なので、無理に難問を追いかけるよりも標準的な大問を確実に取り切ることを意識したほうが得点が安定します。

難関国立大学対策のまとめはこちら!↓

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