九州大学(前期日程)の日本史対策

本記事では九州大学(前期日程)の日本史対策について記載しています。
試験時間は90分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。
九州大学の入試情報
九州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で4つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・原始、古代の信仰、政治(25点) 1. 空所補充問題 2. 空所補充問題 3. 一問一答問題 4. 空所補充問題 5. 一問一答問題 6. 空所補充問題 7. 一問一答問題 8. 80字以内の論述問題 9. 一問一答問題 10. 一問一答問題 | ・原始、古代の集落と宮都(25点) 1. 空所補充問題×5 2. 一問一答問題 3. 一問一答問題 4. 記述説明問題(30字以内) 5. 90字以内の論述問題 6. 一問一答問題 | ・律令国家の太宰府(25点) 1. 一問一答問題 2. 空所補充問題×5 3. 記述説明問題(60字以内) 4. 一問一答問題 5. 90字以内の論述問題 6. 一問一答問題 |
| 2 | ・古代~近世の仏教、キリスト教(史料問題)(25点) 1. 空所補充問題 2. 一問一答問題 3. 400字以内の論述問題 | ・古代、中世の銅、銀の役割(25点)(史料問題) 1. 空所補充問題×2 2. 一問一答問題 3. 75字以内の論述問題 4. 240字以内の論述問題 | ・鎌倉時代の朝幕関係(25点)(史料問題) 1. 空所補充問題 2. 空所補充問題 3. 空所補充問題×3 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題 7. 系図を示す |
| 3 | ・元禄時代の文芸と印刷(25点) 1. 空所補充問題×3 2. 記述説明問題(50字以内) 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 記述説明問題(50字以内) 6. 一問一答問題×2、記述説明問題(30字以内) | ・唐津藩から見る近世の政治(25点) 1. 空所補充問題×2 2. 記述説明問題(45字以内) 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題 7. 一問一答問題 8. 120字以内の論述問題 | ・近世の学問弾圧(25点)(史料問題) 1. 空所補充問題×3 2. 記述説明問題(50字以内) 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題 7. 一問一答問題 8. 一問一答問題 9. 記述説明問題(30字以内) |
| 4 | ・近現代の政治、金子堅太郎の生涯、警察予備隊(史料問題)(25点) 1. 空所補充問題×4 2. 一問一答問題 3. 一問一答問題 4. 150字以内の論述問題 5. 120字以内の論述問題 | ・占領期の日本、近現代の日韓関係(25点)(史料問題) 1. 空所補充問題 2. 一問一答問題 3. 一問一答問題 4. 記述説明問題(30字以内) 5. 一問一答問題 6. 一問一答問題 7. 空所補充問題 8. 空所補充問題 9. 210字以内の論述問題 | ・近現代の日ソ関係(25点) 1. 空所補充問題 2. 一問一答問題 3. 一問一答問題 4. 一問一答問題 5. 空所補充問題 6. 一問一答問題 7. 記述説明問題(50字以内) 8. 一問一答問題 9.空所補充問題 10. 75字以内の論述問題 |
ほとんどの設問が記述式・論述式で構成されており、単なる選択問題は少なめです。
出題範囲は比較的まんべんなく、原始〜古代、中世、近世、近現代といった時代区分がそれぞれ大問で取り扱われる年が多く、どこか一時代に偏ることなく、幅広く通史の理解が求められる傾向にあります。
問いの形式としては、用語の記述や短文回答、小問集合による基本知識の確認、そして論述問題(字数指定あり)が混在します。論述問題では、単に事象や年号を列挙するのではなく、「なぜそのような出来事が起きたか」「社会や制度はどう変化したか」「結果や影響は何か」を問われることが多く、「知識+思考力+表現力」が必要になります。
●対策
まず、教科書レベルの通史をしっかり「因果の流れ」まで理解することが最初のステップです。
単に年号や人物、事件を覚えるだけでなく、「なぜその制度ができたのか」「何が原因で社会が変動したのか」「その変化の意味や影響は何か」を整理しながら学ぶことで、論述で差をつけやすくなります。
次に、小問形式の確認に対応できるよう、頻出の重要用語・制度・文化・人物・年号などを確実に覚えておくことが不可欠です。
特に古代〜近世あたりは制度や文化・宗教・外交の変化が多いため、用語の意味と背景をセットで整理しておくと応用が効きやすいです。
論述対策としては、過去問や予想問題を使って「結論 → 根拠(事実・制度・背景) → 補足/影響・変化」という構成で書く練習を重ねるとよいでしょう。
九州大学では字数指定・設問数のバランス的に、簡潔かつ論理的に書く力が重要です。
また、時間配分の練習も重要です。
90分で4題を解き切るには、設問ごとに「知識確認」「論述」「見直し」のバランスをうまく取る必要があります。
過去問を時間を測って解き、「どの設問から取りかかるか」「どれだけ時間を割くか」を自分なりに決めておくと安心です。
それから、表記の正確さにも注意してください。
人物名・地名・制度名・年号などを漢字で書く設問が多いため、誤字や略字を怠ると減点されやすいです。
用語の暗記だけでなく、漢字・語句の正確な運用も意識しましょう。
最後に、過去問演習と傾向分析を地道に行うことが合格への近道です。
直近数年分の過去問を解くことで、「よく出る時代」「よく問われるテーマ」「論述の傾向」「時間配分の感覚」などをつかめます。
そして、自分の弱点を洗い出し、そこを重点的に補強する学習プランを立てることで、無駄なく学力を伸ばせると思います。
九州大学の日本史は、幅広い知識と深い理解、論理的な思考と表現力、そして時間管理能力が問われる科目です。
通史の理解を軸に、記述力・論述力・正確な知識運用をバランスよく鍛えることで、安定した得点力をつけることができると思います。
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