九州大学(前期日程)の理系数学対策

本記事では九州大学(前期日程)の理系数学対策について記載しています。
試験時間は150分で、配点はこちらをご参照ください。
目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。
九州大学の入試情報
九州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
| 2025年度 | 2024年度 | 2023年度 | |
| 1 | ・直線の方程式 設問×2 | ・空間ベクトルと図形、最大値・最小値 設問×2 | ・高次方程式、複素数の図形への応用 設問×2 |
| 2 | ・定積分 設問×2 | ・複素数の図形への応用 設問×2 | ・数列の極限 設問×4 |
| 3 | ・除法の性質と整数の分類 設問×2 | ・不定方程式 設問×3 | ・平面ベクトルの内積 設問×3 |
| 4 | ・正弦定理・余弦定理、円に関する定理 設問×3 | ・場合の数 設問×3 | ・導関数 設問×4 |
| 5 | ・確率の基本性質、高次方程式 設問×2 | ・定積分、定積分と不等式 設問×2 | ・面積 設問×2 |
各大問は小問が2〜4問ほどで、分野・形式ともにバリエーションがあり、単純な定型問題から、思考力や論理的な発想を必要とする応用問題まで幅広く出題されます。
頻出の単元としては、特に「数学ⅢC」の内容 である微分・積分(面積・体積、極限、関数の性質など)、「複素数平面」、そして「確率・場合の数」「ベクトル(平面/空間)」「整数・数列/漸化式」「図形と方程式」あたりが挙げられます。
最近では、微積分や複素数平面を中心に、整数や確率、ベクトルなど複数分野を横断するような複合問題や応用問題が出る年も多く、標準レベル〜発展レベルまで幅広く対応できる力が求められています。
●対策
まずは「基礎の徹底」が不可欠です。
数学ⅠA・ⅡBはもちろん、数学Ⅲ・数学Cの内容を抜け漏れなく復習し、公式・定義・基本的な解法パターンを確実に身につけておくことが前提です。
特に微分・積分、複素数、ベクトル・数列などの単元は安定して出題されやすいため、教科書レベルの典型問題は迷わず確実に解けるようにしておきます。
その次に、「応用力と柔軟な思考力」の鍛錬です。
複数単元をまたぐ融合問題や、問題文の条件を自分で整理した上で解法を組み立てる問題が多いため、典型パターンだけでなく、応用〜発展問題にも対応できるよう、過去問や予想問題を積極的に演習することが重要です。
例えば、複素数平面 × 図形、微積分 × 面積・体積、数列/確率 × 漸化式、といった複合問題に慣れておくことで、本番での対応力が大きく上がります。
答案作成力と記述力も同時に鍛えておきましょう。
すべて記述式であるため、途中式や論理の流れ、根拠、条件整理などをきちんと書き、見やすく整理する習慣が必要です。
特にベクトルや複素数、整数・数列などでは条件を丁寧に整理し、なぜその解法を選ぶか、なぜその答えになるかを論理的に示すことが減点を防ぐカギになります。
時間配分の感覚を身につけることも大切です。
5題を150分で解くには、平均で1題あたり約30分ですが、問題の難易度や手間は大問ごとにばらつきがあります。
過去問や模試を「本番形式・時間制限あり」で繰り返し解き、「まず解きやすい問題を確実に取る → 難問は後回し」のペース配分と解く順序を自分なりに決めておくと良いでしょう。
また、たとえ完答できなくても「途中までの考え」「部分解答」で部分点を狙えるよう、丁寧な途中式の記述を心がけるのがおすすめです。
高い完成度を目指すより、まずは「取れるところを確実に取る」戦略が安定点につながります。
最後に、「過去問演習と傾向分析を地道に続ける」ことが合格への近道です。
直近 5〜10 年分の過去問を繰り返し解き、どの単元が出やすいか、どのような解答パターンが多いか、時間配分はどうだったかなどをメモして、自分だけの「九大理系数学マップ」を作ると良いと思います。
旧帝大対策のまとめはこちら!↓

