九州大学(前期日程)の国語対策

本記事では九州大学(前期日程)の国語対策について記載しています。

試験時間は120分(経済学部経済工学科は80分)で、配点はこちらをご参照ください。

経済学部経済工学科は一二、法学部・経済学部・教育学部は一二三五、文学部は一三四五に回答します。
四や五には特定の学部だけ解く問題があります。

目標得点率は70%に設定して勉強していきましょう。

九州大学の入試情報

九州大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2025年度2024年度2023年度
・現代文
出典:『聞くこと。話すこと。人が本当のことを口にするとき』尹雄大
1. 傍線部について説明
2. 傍線部について説明
3. 傍線部について説明
4. 傍線部について説明
5. 傍線部について説明
6. 傍線部について説明
・現代文
出典:『争わない社会「開かれた依存関係をつくる』佐藤仁
1. 傍線部の理由を80字以内で説明
2. 空所補充問題×3
3. 傍線部について説明
4. 傍線部について説明
5. 傍線部について説明
6. 傍線部について説明
・現代文
出典:『加藤周一セレクションⅠ 科学の方法と文学の擁護』加藤周一
1. 傍線部について説明
2. 傍線部について説明
3. 傍線部について説明
4. 傍線部について説明
5. 傍線部について説明
6.傍線部について説明
・現代文
出典:「資本主義にとっての有限性と所有の問題」山下範久、『所有とは何かーヒト・社会・資本主義の根源』岸政彦、梶谷懐
1. 傍線部について説明
2. 傍線部について説明
3. 傍線部について説明
4. 傍線部について説明
5. 傍線部について説明
6. 傍線部について説明
・現代文
出典:『だからフェイクにだまされるー進化心理学から読み解く』石川幹人
1. 傍線部の理由を80字以内で説明
2. 傍線部について説明
3. 傍線部について説明
4. 傍線部について説明
5. 傍線部について説明
6. 傍線部について説明
・現代文
出典:『エリートと教養』村上陽一郎
1. 傍線部の言い換え×2
2. 傍線部について80字以内で説明
3. 傍線部について15字以内で答える
4. 空所補充問題×3
5. 傍線部について説明
6.傍線部について説明
7. 傍線部について説明
・古文
出典:『うたたね』阿仏尼
1. 傍線部の現代語訳×3
2. 二重傍線部を文法的に説明する
3. 傍線部の現代語訳
4. 傍線部について説明
5. 傍線部の句切れ、歌について説明
6. 傍線部について説明
7. 文学史
・古文
出典:『宇治拾遺物語』
1. 傍線部の現代語訳×3
2. 傍線部について現代語で述べる
3. 傍線部について説明
4. 傍線部の敬意の対象×2
5. 傍線部について説明
・古文
出典:『狭衣物語』
1. 傍線部の現代語訳×3
2. 傍線部の現代語訳
3. 傍線部の掛詞について説明
4. 傍線部について説明
5. 傍線部について述べる
6. 抜き出し問題×2
7.文学史
・古文
出典:『九州の道の記』木下長嘯子
1. 傍線部の現代語訳×2
2. 傍線部の具体的な内容
3. 傍線部の和歌に関する問題×2
4. 傍線部について説明
5. 二重傍線部について作者はどのような評価をしているか
6. 傍線部について説明
・古文
出典:『俊頼髄脳』
1. 傍線部の現代語訳×3
2. 二重傍線部について文法的に説明
3. 冒頭の歌に関する問題
4. 傍線部の指示語の内容
5. 傍線部について説明
6. 傍線部について説明
7. 文学史
・古文
出典:『癇癖談』
1. 傍線部の現代語訳×3
2. 傍線部の現代語訳
3. 傍線部の文法的な違い
4. 傍線部の内容について説明
5. 内容について簡潔に述べる
・漢文
出典:『三国志』と注
1. 傍線部の書き下し文、現代語訳
2. 傍線部の書き下し文、説明
3. 傍線部に関する問題
4. 傍線部の返り点
5. 傍線部の現代語訳
6. 傍線部の書き下し文
7. 傍線部に関して60字以内で説明
8. 傍線部の読み方×3
9. 文学知識
・漢文
出典:『後漢書』范曄、『五雑祖』謝肇淛
1. 波線部の読み方×3
2. 傍線部について20字以内で説明
3. 傍線部の書き下し文
4. 傍線部の現代語訳
5. 傍線部に返り点をつける
6. 傍線部について75字以内で説明
7. 抜き出し問題
・漢文
出典:『顔氏家訓』
1. 傍線部の文中での意味×2
2. 波線部の読み方×4
3. 傍線部の返り点、解釈
4. 傍線部の書き下し文
5. 傍線部の解釈
6. 内容不一致
7. 文章全体について80字以内で説明
8. 文学知識

現代文では、論説文が頻出で、本文読解だけでなく、「傍線部の意味」「筆者の主張・論旨」「論理展開」「背景や含意」の理解を問う設問が多い傾向です。設問は記述・論述が中心で、ただの抜き書きではなく、自分の言葉で論理的に答える力が求められます。
本文量は2000〜4000字程度になることがあり、スピードと集中力を保った読解力が不可欠です。

古文では、出典の時代やジャンルが多様で、やや難解な文章が使われることもあります。和歌や修辞、登場人物の心情、背景文化などを踏まえて読解・説明させる設問も少なくなく、古典知識に加えて読解力・論理的表現力が求められます。
漢文については、句法・返り点などの基礎知識が前提です。また、書き下し文・現代語訳・内容説明などの記述が中心で、漢字の意味や語句、文法の理解だけでなく、適切にまとめる記述力も重要です。

●対策
まず、現代文・古文・漢文すべての基礎知識をしっかり固めることが出発点です。
現代文では語彙や接続語、論理構造の把握、古文では文法・古語・修辞・和歌の知識、漢文では句法・返り点・語句など、それぞれの分野の基礎を網羅的に復習してください。

次に、記述・論述形式への慣れを重ねることが大切です。
過去問や問題集を用いて「内容説明」「理由説明」「論旨整理」「要約」「書き下し/現代語訳」など、実際に答案を書く練習を繰り返します。
特に現代文の論述や古文・漢文の記述は、ただ答えを覚えるだけではなく、「なぜそう言えるか」を自分の言葉で論理的に書く力が重要です。

さらに、時間配分の感覚を身につけることも欠かせません。
120分で4題を解き切るには、読む・考える・書くのバランスが大切です。
過去問を本番形式で解いて、「どの問題にどれくらい時間を使うか」を試し、自分に合ったペースを確立しておくと安心です。

また、現代文対策として、評論文・随筆・エッセイなど多様なジャンルの文章に日常的に触れておくことをおすすめします。
社会問題、哲学、倫理、文化、科学など、幅広いテーマに慣れておくことで、本番での対応力が上がります。

古文・漢文対策としては、文法・語彙・漢字・返り点などの基礎に加え、和歌や古典文学史、文化・思想背景への理解も深めると、設問での記述の幅が広がります。
特に和歌の解釈や修辞表現、漢文の背景知識などは、他の受験生と差をつけやすい部分です。

最後に、過去問の徹底活用です。
九州大学は過去問を公開しており、実際の出題構成や設問形式、解答様式を確認することができます。複数年分を解いて、自分の弱点を洗い出し、対策を集中する学習プランを立てるのが有効です。

九州大学の国語は、現代文・古文・漢文それぞれに求められる力が高く、「読む」「考える」「書く」をバランスよく鍛える必要がある科目です。
基礎の徹底、記述力の強化、時間配分の調整、幅広い読書などを継続することで、安定した得点力をつけることができると思います。

旧帝大対策のまとめはこちら!↓

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