共通テスト英語(リスニング)対策
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本記事では共通テストの英語(リスニング)対策について記載しています。
共通テストの英語はリーディングとリスニングにわかれています。
それぞれ100点ずつの合計200点満点のテストです。
リスニングの試験時間は約30分です。
中々リスニングで得点できない人は本記事を参考にしてみてください。
2021年度~2024年度の平均点
2021年度(①日程) | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
英語(リーディング) | 58.80 | 61.80 | 53.81 | 51.54 |
英語(リスニング) | 56.16 | 59.45 | 62.35 | 67.24 |
*すべて本試験の平均点です。
2024年度のリスニングはかなり簡単だったので2025年度は難易度が上がる可能性が高いです。
平均点が低い2021年度の問題を基準に過去問演習をしていきましょう。
配点
問題 | 配点 |
第1問 | 配点25点 |
第2問 | 配点16点 |
第3問 | 配点18点 |
第4問 | 配点12点 |
第5問 | 配点15点 |
第6問 | 配点14点 |
全体の対策
共通テスト英語(リスニング)では音声が第1問~2問は2回流れて、第3問~6問は1回流れます。
メモをとること、話の展開を追うこと、様々な情報を整理することが求められます。
単語や英語表現を覚えるときは必ず声に出しながら正しい発音とともに覚えていきましょう。
基本的に自分で発音できない単語は聞き取れません。
リーディングと同様に英語力を測る試験というよりは英語で表示された情報を素早く処理できるかが問われます。
第1問の対策
英語を聞いてその内容に最もよく合う文を選ぶ問題です。音声は2回流れます。
例として2024年度のA問題の問1のスクリプトを見てみましょう。
W: I have my notebook, but I forgot my pencil. Can I borrow yours?
①The speaker brought her pencil.
②The speaker forgot her notebook.
③The speaker needs a pencil.
④The speaker wants a notebook.
「ノートを持っているけどペンを忘れました。あなたの(ペン)を貸してくれますか?」という文です。
notebook、pen、forgotなど選択肢に出てくるような単語が聞こえてくると思いますが、ここは話の展開に注意してください。
ペンを忘れたから貸してください(ペンが必要)と言っているわけですから③が正解になります。
他の問題もそうですが、needといったように会話には出てきてないけど要するに同じことを言っているという選択肢が答えになることが多いので言い換え表現を把握しましょう。
また消去法を使用してください。音声が聞こえてくる順番にありえない選択肢を消去していけば答えを選びやすくなります。
B問題は4つのイラストの中から聞こえてくる英語の内容と合っているものを選ぶ問題です。
こちらも聞こえてくる英語に従って、ありえない選択肢を消去していきましょう。
第2問の対策
対話の場面の説明とイラストがあり、対話を聞いてその内容に合っているイラストを選ぶ問題です。音声は2回流れます。
音声が読まれる前に対話の状況とイラストを必ず確認してください。
この問題も消去法で解いていきます。
例として2024年度の問10のスクリプトを見てみましょう。
W: Can you look on my desk for a white envelope?
M: Is it the large one?
W: No, it’s smaller. Can you check under the computer?
M: Yes, here it is.
Question:
Which envelope does the woman want?
机の上と下に4つのタイプの封筒がおいてあり、どの封筒が会話で示されているものか選ぶ問題です。
スクリプトの赤文字で示した部分が重要な箇所です。
「白い封筒ある?」→白で確定なので白以外の選択肢を消す。(否定される可能性もありますが)
「大きい封筒ですか?」「いや小さいのです」→この時点で「白い小さい封筒」で答えは確定します。
しかし「コンピュータの下を確認してもらえますか」という文でunderという単語に反応して机の下にある封筒に惑わされる可能性があります。机の下にある封筒は大きい封筒ですが、小さい封筒という指定を忘れていると、つい選んでしまう可能性があります。
話の展開をメモしながら騙されないようにしていきましょう。
第3問の対策
対話の場面が日本語で書かれており、その下に英語で問いが書かれています。音声は1回流れます。
第2問と同じように対話の場面と問いの確認を事前に終わらせてください。
例として2024年度の問12の問いとスクリプトを見てみましょう。
問10. カフェでカウンターで、店員と客が話をしています。
What will the man do this time?
①Ask for a discount
②Pay the full price
③Purchase a new cup
④Use his personal cup
スクリプト
M: I’ll have a large cup of hot tea.
W: Certainly. That’ll be ¥400, but you can get a ¥30 discount if you have your own cup.
M: Really? I didn’t know that! I don’t have one today, but I’ll bring one next time.
W: OK, great. Anything else?
M: No, thank you.
赤色の「400円かかりますが、自分のカップを持っていれば30円の割引ができます」、「今日は持っていないから、次回持って行きます」といった部分が答えに関係しています。
しかし、選択肢の部分は言い換えが行われています。
カップを持っていれば割引になりますが、今日は持っていないので満額の400円を払うことになっているわけです。
つまり、②の「満額を支払う」という選択肢が正解になります。
情報を整理して、つまりどういうこと?という部分が正解になります。
第4問の対策
A問題の1問目はイラストや図表、グラフなどを完成させるために空所に入る選択肢を選ぶ問題や出来事が起こった順番にイラストを並べる問題が出題されます。2問目は表の中の空所に入る選択肢を選ぶ問題です。
A問題の1問目は2023年度の問題を例として使用します。
まずは問題文と図表の確認を行います。何を示しているのか、選択肢は何が並んでいるのかを確認してください。
![](https://bunkeijukentaisaku.com/wp-content/uploads/2024/12/IMG_5782-725x1024.jpeg)
スクリプトは以下の通りです。
Each year we survey our graduating students on why they chose their future jobs.
We compared the results for 2011 and 2021.
The four most popular factors were “content of work,” “income,” “location,” and “working hours.”
The graph shows that “content of work” increased the most.
“Income” decreased a little in 2021 compared with 2011.
Although “location” was the second most chosen answer in 2011, it dropped significantly in 2021.
Finally, “working hours” was chosen slightly more by graduates in 2021.
赤色の部分が答えに関連する部分です。
「仕事内容が一番増加している」、「収入が2011年に比べて2021年に少しだけ低下している」、「場所は2011年に二番目に選ばれた答えだけど、2021年に大きく低下している」、「仕事時間は2021年に少しだけ多く選ばれている」という箇所をヒントに答えを選んでいきます。
増加、低下、二番目に選ばれたなど聞こえた瞬間に該当するグラフを選びます。
この問題の場合は事前に矢印などで増加、低下をわかりやすくしたり、余裕があれば順位をつけてみても効果的です。
音声が流れている間もわかりやすく矢印でメモをしていくといいでしょう。
A問題の2問目は2022年度の問題を例として使用します。
![](https://bunkeijukentaisaku.com/wp-content/uploads/2024/12/IMG_5783-683x1024.jpeg)
スクリプトは以下の通りです。
Here are all the items that were donated last week.
Please help me sort them into the proper boxes.
First, summer clothes go into Box 1, whether they are for men or for women.
In the same way, all winter clothes for men and women go into Box 2.
Box 3 is for children’s clothes, regardless of the season they’re worn in.
Shoes and bags should be put into Box 4.
All other items go into Box 5.
赤色の部分が答えに関する部分です。
「夏服は男女にかかわらずボックス1」→夏服がないので選ばない
「男女向けのすべての冬服はボックス2」→22はボックス2で確定、子ども向けの服は3なので24もボックス2で確定
「季節にかかわらず子ども向けの服はボックス3」→25はボックス3で確定
「靴と鞄はボックス4」→ないので選ばない
「その他全てのものはボックス5」→ベルトがその他なので23はボックス5で確定
具体的に「この服はどこのボックス」とは言わずに、大きなくくりで指定されるため聞こえてきた音声をグラフの用語で置き換える必要があります。そこでタイムラグが発生すると次の音声を聞き逃してしまうので、メモをとりながら情報を整理していきましょう。
B問題は状況と考えている条件が3つ書いてあり、選択肢の特徴を整理しながら条件に合っているものを選ぶ問題です。
こちらも他の問題と同じように言い換え表現に注意しながらグラフの空所に○×をつけていって合致するものを特定していきましょう。
第5問の対策
講義を聞いてワークシートに入る選択肢を選ぶ問題、講義の内容と一致するものを選ぶ問題、グラフからわかることを選ぶ問題です。
最初に状況、ワークシート、問い、図表を読む時間が与えられるのですが、この時間が非常に重要です。
講義の内容と一致するものを選ぶ問題、図から読み取れる情報の選択肢を必ず確認しておいてください。
横に選択肢の内容を簡単にメモしておくと全て聞き終わったあとに選びやすくなります。
ワークシートの空所はどんな話題の時に注目すべきなのかを確認してください。
例えば2023年度はアジアゾウに関するワークシートでしたが、サイズ、習慣、特徴と並んでおり、特徴の部分が問われることになっているので、音声が流れたときに特徴について話し始めたら、そこで集中すべきということです。
音声が流れてきたらワークシートに素早くメモをしていきましょう。
ここで選択肢を確認していると時間がなくなる可能性があります。
聞き終わったらあらかじめメモをしておいた講義の内容と一致するものを選ぶ問題の選択肢を確認します。
最後のグラフの読み取り問題もあらかじめメモしておいたことをチェックしてグラフと合致しているものを選びます。
「読み取れる情報」なので「一般常識的には合っているけどグラフからは読み取れないこと」に注意してください。
第6問の対策
A問題は状況が書いてあり、2人の対話を聞いて答えを選ぶ問題です。
最初に状況や選択肢、図表を確認する時間があるので必ず目を通してください。
聞くときは横にメモをとりながら他の問題と同じように話の展開を追っていきます。
B問題も状況が書いてあり、4人の対話を聞いて答えを選ぶ問題です。
登場人物が4人いるので誰が話しているかを整理していってください。
話の最後に名前を呼ぶので、そこで誰が話し始めるかを特定できます。
問題を見て最終的にどんなことを確定させればいいのかを把握した上で音声を聞いていきましょう。
4人の対話をメモする欄があるので必ずメモをとってください。
最後にある登場人物の考えの根拠となるグラフを選ぶ問題が出るので、どの登場人物かを最初に把握した上で音声を聞いて、その人物が発言しているときは細かくメモをとるようにしてください。
過去問はもちろん各予備校が出している模試問題集なども駆使しながら共通テスト形式のリスニング問題を攻略していきましょう!