早稲田大学の入試形式変化による影響【文系学部】

2025年度入試から早稲田大学の一部学部の入試形式が変わります。

入試形式の変更による私立大学の文系学部受験の動向の変化が起きそうなので本記事では予想してみます!

主な変更点

全体の変更はこちらのページをご参照ください。

主な変更点は下記の通りです。

こちらから抜粋しました。

今回の変更で政治経済学部、社会科学部、国際教養学部、人間科学部、スポーツ科学部共通テストと総合問題を利用する学部になりました。
中でも社会科学部と人間科学部が新たに加わっています。

社会科学部は従来、英語、国語、社会/数学で受験することができていたため、他学部との併願が主流となっていましたが、共通テストと総合問題を利用するようになったため他学部と併願することが困難になっています。
今までの早稲田の学部乱れ打ち戦略は通用しにくくなっているので、これにより早稲田大学のみならずGMARCHなどの他大学にも影響が出そうです。

2025年度入試から社会受験と数学受験のすみ分けがさらに変化しています。
社会受験ができる文系学部は法学部、商学部、教育学部、文化構想学部、文学部です。
数学受験ができる文系学部は政治経済学部、法学部、商学部、社会科学部、人間科学部です。
*必須受験、個別試験で数学を使用する学部のみです。
社会受験のメリットは募集人員が多く、窓口が広いところである一方で数学受験は受験者数が少ないのですが、募集人員が社会受験に比べて少ない傾向にあります。
政治経済学部は共通テストで数学ⅠAの受験が必須で、選択科目で数学ⅡBCを受験できるできるため、国立大学第一志望組や私立の数学受験組が有利になるような仕組みになっています。
政治経済学部、法学部は試験形式などを見る限り、都内の難関国立大学の併願先に適しているため、専願の受験生は3教科すべて得意にする努力をするか、志望先を商学部や社会科学部などに変更すべきです。

社会科学部が共通テスト、英語、総合問題形式での受験形式になったので、サンプル問題があっても、総合問題対策がやりにくいと感じるため、受験を避ける人が多いと予想します。
受験を避ける人が多いということは合格するチャンスが以前より増すということです。
結局、総合問題が怖いだけで共通テスト、英語に関しては勉強方法が明確にあり、点数配分も共通テスト+英語で全体の75%を占めているので、これらの科目で点数を稼ぐ戦略をもって強気の受験をした方がいいです。
社会科学部の総合問題対策として慶應義塾大学の論文テストが良い練習になると思います。
従来から商学部と社会科学部を併願する人が多いため、ここで社会科学部を避ける人が商学部に流れ込むということは考えにくく、商学部の社会受験の募集人員が増えているので、商学部も多少易化すると予想します。

スポーツ科学部も共通テスト+小論文という形式から共通テスト+総合問題という形式に変わります。
社会科学部と同じように総合問題が出題されますが、共通テストが200点、総合問題が100点なので、まずは共通テストでできるだけ点を稼ぐことを優先しましょう。

併願する大学への影響

併願する他大学への影響を考えてみます。

併願先として上智大学、GMARCHなどが考えられますが、現在はそれぞれ試験形式の変化があります。
上智大学はTEAP利用方式、共通テスト併用方式がメインであり、外部試験のTEAPのスコアを利用するか共通テストと学部独自問題を受験する方式にわかれます。
また、TEAPのスコアはかなりの高得点を求められ、400点中300点(75%)とる必要があると言われています。

GMARCHだと青山学院大学、立教大学が特殊な入試形式です。
青山学院大学は上智大学と同じように共通テストの点数と学部独自問題の点数で合否を決定します。
*共通テストの条件が外された学部もあります。
早稲田大学の共通テストを併用する学部の併願先として適しているでしょう。

立教大学は英語外部検定試験もしくは共通テストの点数と他2科目で合否を決定します。
*文学部は独自試験があります。
英語外部検定試験利用入試の枠が増えた文化構想学部、文学部の併願先として適しているでしょう。

従来と同じような試験形式である学習院大学、明治大学、中央大学、法政大学が早稲田大学の併願先として考えられますが、中でも明治大学が人気です。
明治大学では商学部、経営学部、国際日本学部、情報コミュニケーション学部が人気学部です。
政治経済学部は明治大学の中でも難易度が高いため、倍率は3倍前後で推移していますが、倍率が低い年度の次の年度は倍率が高くなる傾向にあります。2024年度入試では倍率が低かったため、2025年度では高くなると予想できます。
早稲田大学の入試変更の影響と浪人生の経過措置が2026年度入試ではなくなるので安全志向の浪人生が志望先のレベルを下げて明治大学を受験する可能性も考慮するとGMARCHの中でも最も競争が激化しそうな大学です。

日東駒専では東洋大学の人気があがってきています。
東洋大学は2025年度入試から「学校推薦入試 基礎学力テスト型」を導入します。
学校推薦入試という名前ですが、英語・国語もしくは英語・数学の基礎学力テストだけで合否が決まる入試で、年内(2024年12月1日)に実施されます。詳細は公式サイトをご参照ください。
この入試で東洋大学を確保しておけば、共通テスト利用入試、個別入試で東洋大学に出願する必要がなく、GMARCHや早慶上智に時間を割くことができます。*合格発表は2024年12月10日です。

全体的に共通テストの形式変更、早稲田大学の形式変更により、安全志向の受験生が増えるとなると、たとえ第一志望大学が早稲田大学でも、しっかり大東亜帝国(大東文化大学・東海大学・亜細亜大学・帝京大学・国士舘大学)あたりの大学も確保しておくべきです。
早稲田大学を強気で受験しつつ、併願はGMARCH、成成明学独國武、日東駒専、大東亜帝国あたりをしっかりおさえる戦略で受験をしましょう。





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