信州大学 教育学部(前期日程)の国語対策
本記事では信州大学 教育学部(前期日程)の国語対策について記載しています。
教育学部の現代教育、心理支援教育、国語教育、家庭科教育、特別支援教育で英語が課されます。
*現代教育、心理支援教育、家庭科教育、特別支援教育では国語、数学との選択式です。
国語の試験時間は90分で、配点は300点です。
教育学部の入試情報
信州大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で5つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
2024年度 | |
一 | ・漢字問題 1. 漢字の読み×5 2. 会議記録の中の誤字の指摘 |
二 | ・現代文 出典:『社会人の生き方』暉峻淑子 1. 傍線部についての理由 2. 傍線部の辞書的な意味 3. 傍線部について説明する 4. 傍線部について説明する 5. 二重傍線部について説明する |
三 | ・現代文 出典:「角力」太宰治、『心に残るロングセラー 太宰治 名作集』鬼塚りつ子編 1. 傍線部について説明する 2. 傍線部について説明する 3. 囲み線部の違いを説明する 4. 傍線部の感情について説明する 5. 記述説明問題 |
四 | ・古文 出典:『徒然草』 1. 描写の特徴を説明する 2. 筆者の主張がどのように描かれているか 3. 「こそ」を多用する理由 4. 傍線部の文法的な違い、筆者の考え 5. 波線部と二重傍線部の関わり |
五 | ・漢文 出典:『斉諧記』 1. 傍線部の現代語訳、傍線部の理由を説明する 2. 傍線部の変化のきっかけ 3. 囲み線部の意味、ある語句を複数使用している理由 4. 作品舞台や登場人物が具体的に書かれていることの効果 |
2023年度 | |
一 | ・漢字問題 1. 漢字の読み×5 2. 案内文の下書きの中の誤字の指摘 |
二 | ・現代文 出典:『「私」とは何か』浜田寿美男 1. 波線部の意味×2 2. 傍線部について説明する 3. 傍線部の意味の理解の変化 4. 空所補充問題 5. 比喩表現の説明、傍線部について説明する |
三 | ・現代文 出典:「湖上の別れ」秋田雨雀、『日本児童文学大系 第十二巻 秋田雨雀 武者小路実篤 芥川龍之介 佐藤春夫 吉田絃二郎集』三好行雄 1. 傍線部の理由を説明する 2. 傍線部の喩えについて説明する 3. 傍線部について説明する 4. 時間の流れを説明する 5. 「少年」の心情の変化について説明する |
四 | ・古文 出典:『松浦宮物語』 1. 傍線部について説明する 2. 傍線部の和歌を現代語訳 3. 傍線部について説明する 4. 「めざましう」と「あさましう」どちらがふさわしいか |
五 | ・漢文 出典:「灤陽消夏録(三)」、『閲微草堂筆記 上』紀昀 1. 抜き出し問題 2. 抜き出し問題 3. 点線部を現代語訳、点線部の意図 4. 傍線部について説明する |
漢字問題、現代文が2題、古文、漢文という構成です。
ほとんどが記述問題なので現代文、古文、漢文の基本的な読み方を習得したら、時間内に記述問題が解けるように過去問などを使って練習していきましょう。
●漢字問題
傍線部の漢字の読みを答える問題とある文書などの文章を見て誤っている表記を指摘する問題が出題されます。
読みの問題は基本~標準レベルなので『漢字マスター1800+』などの漢字問題集を仕上げておけば対応できます。
文書の誤りを指摘する問題は問題文に誤っている箇所の数が書いてあるので一つずつ消していくイメージで回答しましょう。
わかりにくい部分があるので、そこで時間を使いすぎないように、あらかじめ制限時間を定めてそれを超えたら次の問題に行くといった工夫をしましょう。
●現代文
傍線部に関する問題は、傍線部の理解と理解したことを言語化する能力が試されます。
「こうすれば解答できる」というものはなく、文章を徹底的に理解する練習を積んでいくことが必要です。
基本的に記述するときに把握する必要がある箇所は傍線部の遠い場所、近い場所、分散しているのどれかですが、これをわかったからといって満足に解答できるとは限りません。
解答する際は文中の言葉を利用する他、自分でわかりやすく言い換えて添削する人に「自分は文章を理解している」ということを伝える必要があります。
文章の徹底理解、解答作成の際に論理性があり、わかりやすい文を書けているのかを丁寧に確認していきましょう。
ふだんあまり見慣れない小説などを元にした問題も出題されます。
心情の描写を正確に把握する必要があるので、センター試験、共通テストなどを使って小説文などになれておきましょう。
●古典
古文は記述の練習を始める前に、古文単語、古文文法の他、和歌修辞、文学史、古文常識を身につけ、基本的な読解力を上げていく必要があります。
文章を解釈するときは、指示語があれば具体的な内容をつかむこと、主語と目的語を把握することが重要です。
主語がないという点が苦手となってしまう理由の一つなので、普段の読解練習のときから氏名や官職などによって変わる敬語表現の把握を徹底したり、日記や随筆などであれば筆者が作品の中に登場している可能性があるので、これらの点を意識して勉強していきましょう。
漢文は漢字の知識や句法を頭に入れて(入れつつ)読解の練習をしていきましょう。古文と同じように主語や目的語が省略されている可能性があるので、明確にして記述説明していきましょう。
書き下し文、現代語訳、傍線部について説明する問題の3種類が必ず出題されるので基礎知識を適切にアウトプットできれば高得点を狙うことができます。