東京都立大学(前期日程)の国語対策
本記事では東京都立大学(前期日程)の国語対策について記載しています。
東京都立大学では人文社会学部、法学部、経済経営学部(経済経営学科一般区分)、都市環境学部(都市政策科学科文系区分)で出題されます。
国語の試験時間は90分、配点は150点です。
目標得点率は70~75%以上に設定して勉強していきましょう。
東京都立大学の入試情報
東京都立大学の公式サイトをご参照ください。
各項目の傾向と対策
大問は全部で2つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。
2024年度 | |
一 | ・古文 出典:『十訓抄』 1. 波線部の現代語訳 2. 傍線部の助動詞の意味×5 3. 二重傍線部の主語×5 4. 傍線部の理由を説明する 5. 傍線部について説明する 6. 傍線部の理由を説明する(100字以内) |
二 | ・現代文 出典:「都市の縁側」石井美保 1. 漢字問題×5 2. 2つの傍線部の違いを説明する 3. 傍線部について説明する 4. 傍線部の特徴としてあてはまらないもの 5. 傍線部について説明する 6. 傍線部について説明する(100字以内) |
2023年度 | 2022年度 | 2021年度 | |
一 | ・古文 出典:『栄花物語』 1. 傍線部の助動詞の意味×5 2. 傍線部の主語×8 3. 二重傍線部について説明する 4. 抜き出し問題 5. 二重傍線部の発話の内容と状況を説明 6. 記述説明問題(100字以内) | ・古文 出典:『讃岐典侍日記』 1. 波線部の現代語訳×4 2. 傍線部の助動詞の意味×5 3. 二重傍線部の主語×5 4. 傍線部の理由を説明する 5. 傍線部の理由を説明する 6. 傍線部の理由を説明する | ・古文 出典:『一休ばなし』 1. 波線部の現代語訳×4 2. 傍線部の助動詞の意味×5 3. 傍線部の理由を説明する 4. 傍線部の理由を説明する 5. 傍線部について説明する 6. 和歌に関する設問×2 7. 傍線部の理由を説明する(50字以内) |
二 | ・現代文 出典:『データ管理は私たちを幸福にするか?』堀内進之介 1. 漢字問題×5 2. 傍線部の理由と合わないもの 3. 傍線部について説明する 4. 傍線部の理由を説明する 5. 傍線部について説明する 6. 記述説明問題(90字以内) | ・現代文 出典:『日本人と神』佐藤弘夫 1. 漢字問題×5 2. 傍線部が表わす内容 3. 抜き出し問題 4. 傍線部について説明する 5. 傍線部について説明する 6. 2つの二重傍線部の違いを説明する(90字以内) | ・現代文 出典:『贈与の系譜学』湯浅博雄 1. 漢字問題×5 2. 傍線部について説明する 3. 傍線部について説明する 4. 傍線部について説明する 5. 傍線部について説明する 6. 筆者の考えをまとめる(100字以内) |
古文が1題、現代文が1題という構成です。
毎年、それぞれ6題ずつ出題され、ほとんどの設問が記述問題です。
どちらも最後に100字程度の記述説明問題が出題されるので過去問を使って練習しておきましょう。
試験時間は90分ということで各大問ごとに40分程度の時間をかけることができます。
●古文
古文はほとんど毎年、現代語訳、助動詞の意味、主語の確定といった問題が出題される傾向にあります。
高確率で出題されることがわかっているので、この問題は取りこぼさないようにしましょう。
記述の練習を始める前に、古文単語、古文文法の他、和歌修辞、文学史、古文常識を身につけ、基本的な読解力を上げていく必要があります。
文章を解釈するときは、指示語があれば具体的な内容をつかむこと、主語と目的語を把握することが重要です。
主語がないという点が苦手となってしまう理由の一つなので、普段の読解練習のときから氏名や官職などによって変わる敬語表現の把握を徹底したり、日記や随筆などであれば筆者が作品の中に登場している可能性があるので、これらの点を意識して勉強していきましょう。
●現代文
漢字問題と記述説明問題が出題されます。
漢字問題は『漢字マスター1800+』などの標準的な漢字問題集を使って対策していきましょう。
傍線部に関する問題は、傍線部の理解と理解したことを言語化する能力が試されます。
「こうすれば解答できる」というものはなく、文章を徹底的に理解する練習を積んでいくことが必要です。
基本的に記述するときに把握する必要がある箇所は傍線部の遠い場所、近い場所、分散しているのどれかですが、これをわかったからといって満足に解答できるとは限りません。
解答する際は文中の言葉を利用する他、自分でわかりやすく言い換えて添削する人に「自分は文章を理解している」ということを伝える必要があります。
文章の徹底理解、解答作成の際に論理性があり、わかりやすい文を書けているのかを丁寧に確認していきましょう。