岡山大学(前期日程)の国語対策

本記事では岡山大学(前期日程)の国語対策について記載しています。

個別学力試験で国語が課される学部は文学部人文学科、教育学部(学校教育教員養成課程)小学校教育専攻、中学校教員選考(文系)、特別支援教育専攻、幼児教育専攻、法学部法学科(昼間コース・夜間主コース)、経済学部経済学科(昼間コース・夜間主コース)です。
*一部の学部学科専攻は選択式です。

国語の試験時間は120分で、配点は下記の通りです。

学部学科専攻配点
法学部法学科(昼間コース)400点
経済学部経済学科(昼間コース)300点
文学部人文学科、教育学部(学校教育教員養成課程)小学校教育専攻、中学校教員選考(文系)、特別支援教育専攻、幼児教育専攻、法学部法学科(夜間主コース)、経済学部経済学科(夜間主コース)200点

岡山大学の入試情報

岡山大学の公式サイトをご参照ください。

各項目の傾向と対策

大問は全部で4つです。
大問ごとの問題と構成は下の表を参照してください。

2024年度2023年度
問題一・現代文
出典:『正倉院のしごと 宝物を守り伝える舞台裏』西川明彦
1. 漢字問題×3
2. 空所補充問題(記述)
3. 傍線部について説明する
4. 傍線部が指していること
5. 本文の内容をふまえて説明する
・現代文
出典:『話し手の意味の心理性と公共性』三木那由他
1. 漢字問題×5
2. 傍線部の意味を説明する
3. 傍線部について説明する
4. 傍線部の反例を説明する
5. 傍線部の理由を説明する
問題二・現代文
出典:『すべて真夜中の恋人たち』川上未映子
1. 内容に関して説明する
2. 傍線部の理由を説明する
3. 傍線部が具体的にどういうことか説明する
4. 傍線部の理由を説明する
5. 傍線部について説明する
・現代文
出典:「ラッキーカラーは黄」川上弘美
1. 傍線部の気持ちについて説明する
2. 傍線部の理由を説明する
3. 傍線部について説明する
4. 二重傍線部について説明する
問題三・古文
出典:『宇治拾遺物語』
1. 傍線部の現代語訳×4
2. 傍線部の理由を説明する
3. 傍線部の理由を説明する
4. 内容に関する記述説明問題
・古文
出典:『平中物語』
1. 傍線部の現代語訳×4
2. 傍線部について説明する
3. 傍線部の和歌の現代語訳
4. 傍線部の理由を説明する
問題四・漢文
出典:『東坡集』蘇軾
1. 傍線部の現代語訳
2. 傍線部を具体的に説明する
3. 傍線部を書き下し文にする
4. 傍線部が言おうとしていることを説明する
・漢文
出典:『漢書』
1. 二重傍線部の読み×4
2. 傍線部の現代語訳
3. 傍線部の理由を説明する
4. 傍線部を書き下し文にする
5. 傍線部について説明する

現代文が2題、古文が1題、漢文が1題という構成です。
問題二の現代文は小説を題材とした問題です。センター試験や共通テストの問題などを使って対策していきましょう。

●現代文
漢字問題、傍線部に関する問題が出題されます。
漢字問題は標準的なレベルなので、『漢字マスター1800+』などの漢字問題集を1、2冊仕上げれば対策できます。

傍線部に関する問題は、傍線部の理解と理解したことを言語化する能力が試されます。
「こうすれば解答できる」というものはなく、文章を徹底的に理解する練習を積んでいくことが必要です。
基本的に記述するときに把握する必要がある箇所は傍線部の遠い場所、近い場所、分散しているのどれかですが、これをわかったからといって満足に解答できるとは限りません。
解答する際は文中の言葉を利用する他、自分でわかりやすく言い換えて添削する人に「自分は文章を理解している」ということを伝える必要があります。
文章の徹底理解、解答作成の際に論理性があり、わかりやすい文を書けているのかを丁寧に確認していきましょう。

小説問題では登場人物や筆者の心情を読み取って回答する必要があります。
自分勝手な読み取りではなく、発言内容やその発言があった状況、振る舞いを本文中の言葉から推測して答えましょう。
また、小説中に用いられる独特な表現を言い換えたり、わかりやすく説明できるかも重要です。

●古典
古文は記述の練習を始める前に、古文単語、古文文法の他、和歌修辞、文学史、古文常識を身につけ、基本的な読解力を上げていく必要があります。
文章を解釈するときは、指示語があれば具体的な内容をつかむこと、主語と目的語を把握することが重要です。
主語がないという点が苦手となってしまう理由の一つなので、普段の読解練習のときから氏名や官職などによって変わる敬語表現の把握を徹底したり、日記や随筆などであれば筆者が作品の中に登場している可能性があるので、これらの点を意識して勉強していきましょう。

漢文は漢字の知識や句法を頭に入れて(入れつつ)読解の練習をしていきましょう。
書き下し文にする問題は頻出なので、正確な知識を身につけるようにしてください。
古文と同じように主語や目的語が省略されている可能性があるので、明確にして記述説明していきましょう。

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