AO入試の仕組みや特徴について解説!
大学に入学するための手段として本番の試験で合否を判定する一般入試だけでなく様々な選抜方法があります。
中でも、AO入試については最近(1990年)始まったということで、なかなかなじみのない制度だと思います。
そこで本記事ではAO入試について基本的なところから解説します。
合否が一発で決まるような試験が苦手な人にとっては役に立つ制度ですので、選択肢の一つとして考えてもらえればと思います。
AO入試の概要について
AO(Admissions Office)入試はもともとアメリカ合衆国で経費削減と効率性を目的とされ設定された制度です。
日本では1990年に慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスが初めて導入しました。
概要について簡単にいえば「出願者の人物像を大学側がもとめる学生像と照らし合わせて合否を判定する制度」です。
判定方法は受験者が提出する志望理由書や面接などで個性・適性を大学側が判断する形となります。
学力一本で勝負するのではなく、部活動の成績やボランティア活動、その他個人的活動をアピールできるということです。
AO入試を実施している人は全体で文部科学省が提供しているデータによると平成31年の時点で約50%となっています。
ただ、AO入試で入学してきた学生の学力が課題となっており、AO入試に学力を重視する大学や取りやめにする大学もあります。
AO入試のメリットとデメリットについて
◇AO入試のメリットについて
・多くの場合志望理由書と面接で合否が決まる
・学力だけで合否が決まらない
・面接で大学の先生と話をすることにより相互理解が深まる
・学校の成績だけで合否が決まらない
・過去の実績ではなく未来の可能性を評価してもらえる
◇AO入試のデメリットについて
・選考の期間がかなり長い(多くは5~8月からエントリースタート)
・一般入試で入学してきた学生との間に学力の差がある
・入学後に何がしたいのかハッキリしていないと漫然と生活することになる
どの選考形式でもメリットとデメリットがありますので、自分の適性や現状をふまえて、選ぶようにしましょう。
AO入試と推薦入試の大きな違いについて
よく混同されるAO入試と推薦入試の大きな違いについて説明します。
・AO入試は学校長の推薦が必要ありません
・AO入試は面接や論文を重視します
・AO入試は大学が独自で設定した選考方法で進みます
主に以上の3つが大きな違いです。
大学・学部によって面接を重視する場合と論文を重視する場合とでわかれる可能性がありますので、事前にどちらを重視する傾向にあるのかをチェックしましょう。
AO入試は未来の可能性を評価され、推薦入試は過去の実績を評価されるということです。
AO入試の選考方式について
AO入試の選考方式には大きく4種類あります。
1.事前対話型
エントリー → オープンキャンパス参加 → 予備面接 → 出願 → 試験 → 合格
2.体験型
エントリー → 模擬授業やセミナーへの参加 → レポート提出 → 出願 → 試験 → 合格
3.選抜型
エントリー → 書類審査 → 1次合格 → 小論文・面接 → 合格
4.課題提出型
エントリー → 課題提出 → 面接 → 出願 → 面接 → 合格
選考方式のなかには事前に大学の雰囲気を体感することができる形もあります。
入試方法の選択とともに自分の適性や現状を考えて選ぶようにしましょう。
まとめ
入学試験が一番目立ち、他の選択肢がとりざたされることは少ないのですが、当然大学に入学する手段は一般入試だけではありません。
学力試験が苦手だからといって大学入学をあきらめる前にAO入試についても考慮にいれてみてください。