「1日何時間勉強したか」は成績アップとまったく関係ないたった一つの理由
「1日何時間勉強したか」は、いつの時代も多くの人が気にすることです。
難関大学に合格した人も合格後に「僕は、私は〇〇時間勉強しました!」と声を大にして言うから、無意識的に「成績をアップさせるには長時間勉強しないといけないんだ」と思ってるのです。
断言します。
「長時間勉強しないと頭がよくならない」というのはまったくの妄想です。
結論をいうと「1時間あたりに何をどれだけ学ぶことができたか」が1番大切なことです。
本記事では単位時間(1時間)あたりの学習量についてご説明します。
「1時間あたりに何をどれだけ学んだのか」とは?
がむしゃらに何も考えず1日10時間勉強している人より1時間以内で最大限吸収しようと思いながら1日5時間勉強している人のほうが伸び率は大きいです。
かんたんな例をあげます。
A君:1時間あたりに10個の単語を覚えられる。勉強時間は1日10時間。
つまり1日あたり100個の単語を覚えることになります。
B君:1時間あたりに頑張って50個の単語を覚えられる。勉強時間は1日5時間。
つまり1日あたり250個の単語を覚えることになります。
以上の条件で期間をのばして1年間(365日)にすると、A君とB君で54,750個の差がつくのです。A君の勉強時間のほうが圧倒的に長いのにもかかわらず。
*もちろん実際はこんな大量に単語を覚えることはできません。
1時間あたりの学習量にこだわった方がいいということは一目瞭然ですよね。
「そんなバカな」と思う人もいるかもしれませんが、学年で何人かは必ずいる「遊んでいるのに成績が学年トップクラス」という人は、1時間あたりの学習量を重視して勉強しています。
また、勉強時間をのばしても1時間あたりの学習量を重視している人にはまったくかなわないということもわかっていただけたかと思います。
たとえばA君が勉強時間をのばすことでB君に追いつこうとしたら、1日25時間勉強する必要があります。物理的に不可能です。
休み時間を返上する人はうまくいかない
クラスに「休み時間を返上して勉強をがんばっている人」はいませんか?
一生懸命勉強しようとしている姿勢はものすごく尊敬すべきことなのですが、残念ながら休み時間を返上して勉強している人に成績アップの見込みはありません。
なぜなら、休み時間を返上するということは学習時間を増やせば成績があがると思っているからです。
まったく成績があがらないわけではありません。
ただ、しないよりはした方がいいな程度のあがりかたです。
「成績があがるなら別にいいじゃないか」と思うかもしれません。
でも、がんばってもがんばっても少ししか伸びないってけっこう精神的にキツイですよ。
しかも1時間あたりの学習量にこだわっている人は、そんながむしゃらに頑張っている人を尻目にドンドン成績をアップさせていきます。
まずはがむしゃらに勉強するのをやめて、1時間あたりの学習効果を最大限にするにはどうしたらいいのかを考えてみてください。
重要な指標は以下の3つ。
・1時間でどれくらい覚えたか
・1時間でどれくらい理解したか
・1時間でどれくらい問題を解いたか
ストップウォッチなどで時間を計りながら1時間で自分はどれくらい勉強できているのかを確認しましょう。
社会では「生産性が低い」と言われます
日本の労働生産性(労働者ひとりあたりが生み出す成果)がスペインやイタリアより低いという事実をご存知でしょうか。
もちろん日本の労働時間はスペインやイタリアより圧倒的に長いです。
まさに1時間あたりに何ができたかよりも1日何時間仕事をしたかを重視しているためです。
そして日本が豊かになるには、この労働生産性をあげる必要があります。
なぜなら日本の人口はドンドン減っていくからです。
働く人の数が多ければ、労働生産性をそこまで気にする必要がありません。
高度経済成長期に労働生産性を特に考えず、がむしゃらに働いても日本が豊かになれたのは人口が増えていたからです。
もちろん人口増加だけが成長の理由ではありません。
当時はモノがなかったので、モノを作れば作るほど売れるという構造もありました。
今の世の中で人口が少ないなか、豊かになろうとしたら一人あたりの成果を大きくしていくしかない。
なので受験勉強を通して、1時間あたりにどれだけ学習効果をあげることができるのかを徹底的に考える習慣をつけたほうがいいのです。
今すぐにでも1日何時間勉強したかにこだわるのをやめて、1時間で何をどれだけ勉強できたかにこだわるようにしましょう。
受験でうまくいくためではなく人生を変えるためです。
まとめ
受験勉強で一番大切なことは…
1時間あたりの学習効果を気にすべし!!
長時間勉強ではいつまでたっても成績があがりません。
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